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人間は生涯にわたり性生活が可能

公開日: : 性力アップのために

kuboyurika45

高齢者でもセックスについて積極的

ほとんどの生き物には、恋の季節があります。例えば、こホンザルは、秋の日が短くなるとホルモンが働き始め、発情して交尾します。そして、翌春の気候のよいころに出産し、子育てをします。つまり、セックスは、繁殖のために設定されているのです。

ところが、人間だけは違います。生殖能力を失ってからも性欲が保たれ、性交渉を行うことが可能です。

中高年以降の性の実態については、これまでほとんど調査がなされていませんでした。最近は、週刊誌などで性の話題がしばしば取り上げられますが、それは、興味本位で、読者をあおるような記事がほとんどです。実際に、中高年以降の性がどうなっているのか、ほんとうのところは全くわかっていませんでした。

こうした中高年以降の性生活の実態について、東京大学名誉教授の石川隆俊先生は、聴き取り調査を行いました。協力していただいたのは、東京近郊の、50歳代半ばから83歳までの80人近い男女です。

調査前、石川先生は、例外はあるにせよ、男性は60歳くらい、女性は50歳くらいで、性に対する興味はなくなるだろうと予想していました。しかし、調査の結果、55~80歳代の高齢者のうち、男性の約8割、女性の約7割が、かなりセックスについて積極的であることがわかりました。

生殖を目的としなくなってからも、性を謳歌しているかたが、想像以上に多かったのです。

 

80歳を過ぎても勃起も射精もする

いくつか男性の声を挙げれば、

「妻とのセックスを通じて、人の心のつながりを確認できるんです。セックスは生きるための原動力です」(62歳)

「78歳くらいまで元気すぎて困るほどでした」(80歳)

「今でも勃起しますし、精液も出ます。妻をかわいがることもありますが、ときには自分で処理することもあります」(78歳)

「80歳を過ぎても、女性に関心があります。勃起もしますし、射精もします。相手がいればいつでもできます」(82歳)

一方、女性のほうも、「今も週に2回くらいあります。体のほうが元気なら、性の喜びは、死ぬまで得られるのではないでしょうか」(67歳)

「今も夫と同じ部屋で寝て、過に1度くらいセックスします」(70歳)

「この年齢にしては、かなり頻繁に愛し合っていると思います。男と女が互いに求め合うのは、少なくとも私の年齢くらいまであると断言できます」(70歳)

性交渉が続いていれば加齢による性機能の障害は起こりにくい

閉経期を過ぎると、性交渉の際に分泌される愛液の量が減少し、膣の柔軟性も少なくなるため、性交痛を生じます。これが、女性が性を遠ざける要因になるとされてきました。高齢になっても、性を楽しんでいる人たちは、こうした問題を抱えていないのか。

前回の調査項目にはなかったので、石川先生は最近、さらに20人(男性8人、女性12人)のかたの協力を得て、追加調査を行ってみました。

すると、高齢になっても性交渉を行っている夫婦の場合、愛液の分泌も豊富であり、膣粘膜の状態も若いときと大きく変わらなかったのです。また、頻繁に性交渉があるカップルの場合、性交痛を和らげるジェルなどは、全く必要とされていませんでした。また、男性の機能についても、若いころと変わりがないとのことでした。

常識と思っていることが、必ずしも正しいとはいえないのです。高齢でも、少なくとも頻繁に性交渉が続いている夫婦の場合、加齢による性機能の障害は起こりにくいことがわかってきました。

今回、石川先生の調査に協力していただいた皆さんは、東京郊外に住み、地元に密着している人たちでした。仕事場は家に近く、出世などはあまり考えずに、夫婦がともに長い時間を家庭で過ごしています。

このように比較的恵まれた生活環境のもとにあってこそ、高齢になっても健康的でのびのびとしたセックスが可能であったのかもしれません。

頻繁にセックスをすれば衰えない!

その一方、セックスレスの問題は、若い夫婦の間でも確かに存在します。大都市に住み、仕事中心の生活を送っている夫婦は、常に多忙でさまざまなストレスを抱えています。こうした過酷な都市生活の条件が、セックスレスの状況を生み出しているのでしょう。

都心に住む、多くのストレスを抱えた中高年夫婦ではどうであるかは、今後の重要なテーマです。

そのような状況にある中高年以降の夫婦のほとんどが、セックスレスで悩んでいる、と仮定するのは、この問題をゆがめると思います。高齢でも性を謳歌している人たちは、ストレスの少ない生活を送っている人の中に多く存在しているのです。このことは、セックスレスに悩む皆さんにとって、光明をもたらすでしょう。

人間は、生殖年齢を過ぎても、異性を恋しく思う特別な生物です。高齢になっても健康的に性を享受し、それが生きる喜びにつながっているかたがたが、現にいるのです。人間は、生涯にわたりセックスが可能なのです。勇気を持とうではありませんか。

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