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ED治療薬の正しい知識と使い方

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「ずっと勃起したままになる」は誤解

皆さんの中には、ED(勃起不全)を改善する薬と聞いただけで、まるで「媚薬」や「催淫剤」であるかのように思われるかたもいるかもしれません。しかし、それは完全な誤解です。

現在、日本で使われている、バイアグラを代表とするED治療薬は、媚薬や催淫剤ではありません。飲んだら、たちまち陰茎が勃起したり、薬自体の効果で興奮が高まったりするというものではないのです。

そこで、まず、現在使われているED治療薬がいかなるものか、解説しましょう。

性的な刺激があると、勃起を促す神経からNO(一酸化窒素)が分泌されます。すると、陰茎動脈から、陰茎海綿体に大量の血液が流れ込み、勃起が起こります。

ただ、常時勃起したままでは不都合なので、人間の体には勃起を抑制する酵素があります。この酵素が優勢なままだと、勃起が起こりません。ED治療薬は、この酵素の働きを阻害し、勃起が起こるのを助ける薬です。

勃起は、このような段階を経て起こるわけですから、勃起改善薬を飲んだからといって、ずっと勃起したままになるわけではないのです。性的刺激があり、脳が性的興奮を感じたときに初めて、勃起が起こります。

また、精力剤や媚薬とは違い、性的興奮を増大させる働きはありません。

 

体に重大な被害をもたらす副作用はない

ED治療薬には、日本国内で厚生労働省の認可を得ている薬が3種類あります。バイアグラ、レビトラ、シアリスの3つです。

薬の作用機序は、3つとも同様ですが、効き方には多少の違いがあります。バイアグラとレビトラの作用時間は、およそ5時間程度。一方、シアリスは、最長36時間にわたって効くというのが大きな特徴です。

バイアグラやレビトラに比べると、シアリスは、長時間にわたって効くぶん、勃起させる効果が少し弱いと感じるかたもいるようです。いずれにせよ、どの勃起改善薬を使うかは、担当医と相談し、実際に試してみることで、自分に合ったものを選ぶといいでしょう。

ED治療薬には、多少の副作用があります。飲むと、「顔のほてり」「頭痛」といった症状が出てくることがあるのです。

しかし、これらは、体に重大な被害をもたらす副作用ではありません。ED治療薬は、これらの副作用によるマイナス面よりも、健康を増進させるプラス面の効果のほうが大きい薬です。

全身の血流をよくする「血管の若返り薬」

さて、全身の血管で動脈硬化が進むと、EDになりがちです。陰茎の動脈は非常に細いため、血流が妨げられて、いち早くEDとなって現れるのです。

動脈硬化は、高血圧や糖尿病とともに進行し、そのうえ心筋梗塞や脳梗塞といった致死的な病気にもつながりかねない重大な体の変化です。EDは、この動脈硬化の重要な予兆だともいえるのです。

ED治療薬は、陰茎以外の全身の血管も拡張させ、血流をよくする効果があります。高血圧の患者さんが飲んでもなんの問題もありませんし、それどころか血圧を下げる効果も期待できるでしょう。

ただし、高血圧の患者さんで、降圧剤を飲んでいるかたは、ED治療薬を飲むと、立ちくらみなどの副作用があることがありますから、注意が必要です。

いわば、ED治療薬は、「血管の若返り薬」といってもよいでしょう。今後は、前立腺肥大などの病気の治療にも活用可能とされ、高齢者にとっては、多くの点から期待のできる薬剤です。

ネットによるED治療薬の入手はやめましょう

ED治療薬は、インターネットでも販売されており、それを買い求めるかたが多数います。現在の日本では、バイアグラなどを人手するには、医師の診察と処方が必要ですが、それを恥ずかしいと感じて、ネットで買い求める人がふえているのでしょう。

しかし、ネットで入手したED治療薬については、偽物である場合が多く、55・4%が偽造品との報告もあるほどです(偽造ED医薬品4社合同調査より)。こういった偽薬剤の安全性は保障されておらず、健康被害も報告されています。ネットによるED治療薬の入手は、絶対にやめましょう。

EDに悩み、ED治療薬を必要と感じているかたは、必ず医師の診察を受け、薬を処方してもらってください。認可されている病院の処方であれば、そこで出される薬は安心して飲み続けて、なんの問題もありません。

ちなみに、EDの診察は、問診がメインです。ほかに男性ホルモンの一つであるテストステロンの計測をするところもあるでしょう。

「性器を確認されるのが恥ずかしい」と診察を嫌がるかたがいますが、EDの診察で、局所を確認することはめったにありませんから、ご安心ください。

EDは、動脈硬化の前兆であることが多いのです。この意味でも、EDを自覚したら早期に受診し、病院で正しい治療を受けることをお勧めします。それが、健全なセックスライフのためにも、健康維持のためにも大いに役立つはずです。

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