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作家・イラストレーターのみうらじゅんさんが語る「いつも心にエロを」

公開日: : 性力アップのために

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そんなにがんばらなくてもいいんじゃね?

僕が思うに、いちばんいけないのは、「セックスレス」という言葉ですね。中高年の多くの人たちが悩んでいるといわれますが、ほんとうのところはどうなんでしょうか。

皆さんが悩んでいることを、疑っているわけではありませんが、セックスレスという言葉が広まらなかったら、みんな、こんなに悩まかったろうなと思うんですね。

セックスレスというのは、和製英語です。外国で口にしても、「性別なし」という意味だし、全く通じません。

セックスレスって、言葉の響きがカッコよすぎます。日本語には言霊がありますから、カッコよすぎる言葉は、多くの人に自然と浸透してしまいます。それで、みんながセックスレスに悩み出したんじゃないかと。

セックスレスって、かつての「ご無沙汰」ですよ。セックスレスで真剣にお悩みのかたは、今日からは、かわりに、「このところとんと夜のほうはご無沙汰で……」というようにしてください。そうすれば、「なんだ、ただ、ご無沙汰なだけか」と。これなら、きっと深刻に悩まなくて済むと思います。

ご無沙汰の解消になるかどうかはともかく、週刊誌では、ひところ、「死ぬまでセックス」だとか、「死ぬほどセックス」だとか、毎号のように中高年をあおる特集がありましたね。僕の意見は、「そんなにがんばらなくてもいいんじゃね?」という感じです。

 

向き不向きがある別に悩むことはない

セックスに関して、男は、体育会系と文化系の2タイプに分けられると思うんです。これはもちろん、大学の学部は関係なくて、生き方のタイプの問題です。体育会系のオヤジは、昔からセックスはお盛んでしょうし、これからもそうでしょう。週刊誌にあおられなくても、勝手に浮気もバン場ンされるでしょうし、だれにいわれるでもなく、セックスに励まれます。

ですから、彼らについては心配いりません。性カトレーニングでも、バイアグラでも積極的に取り入れて、死ぬまでがんばるはずですから。

問題は、僕もその一人ですけど、文科系のオヤジです。文科系のオヤジは、体育会のように積極的にセックスに励むわけでもなく、性力の衰えをジワリと感じていたりします。週刊誌にあおられると、「ええぇ~、おれも2週間に1回は、勃たせて挿入して、しかも射精しなくちゃならんのか!」とか、いろいろ悩むもんです。

だけど、そんなに悩むことはないと思うんですよ。こういうとミもフタもないですが、何事にも向き不向きがありますよね。僕のいう、いわゆる文科系の男には、あんまりセックスに向いていない人も多いんじゃないかということで。

僕自身、あんまり向いてないなあと思いますもん。あんまり向いてないのに、この年になって、2週間に1回射精しなきやいけないのは、キッイですからねぇ。

恥ずかしさを学ぶことが大事

じゃあ、どうしたらいいか。「いつも心にエロを」というのが、文科系のオヤジたちへの僕の提案です。

しばらく前、若い子たちに向けた、性教育の教本を書いたことがあります。『正しい保健体育』(イーストプレス)という本です。そこで、義務教育における性教育では、「セックスとは、恥ずかしいものだと教えることが本質」と書きました。

道端でセックスしちゃいけないのは、それが恥ずかしいからですよね。下の毛は、わき毛と同じものなのに、なぜわざわざ「陰毛」というか。「陰唇」「陰核」という呼称が、なぜあるか。それは、「陰」という字が恥ずかしいからですね。

オナニーを親に見つかった後、いっしょにご飯を食べるのは、むちゃくちゃ恥ずかしかった。実は、恥ずかしさを学ぶことが大事なんです。しかも、恥ずかしさをわきまえつつ、いつも心にエロを持とう。これが青少年に訴えたかったことです。

つまり、「こんなエロいことを考えてしまうおれって恥ずかしくね?」「こんな自分で、平気?」そんなふうに、自分に問いかける心を大切にしようと強調したいんですよ。

エロい気持ちとドキドキがあればよい

最近になって思うのは、中高年以降でも、実は、童貞のころと同じなんじゃないかと。例えば、妻にエロい下着を買うことを想像してください。そのエロい下着を、エロい下着屋で買う自分……。恥ずかしくないですか。実際に買いに行って持ち帰って、妻に差し出す…。

「これ、どう?」なんて。恥ずかしさのハードルが、どんどん上っていきますね。「こんなことを考えるのって、だいじょうぶだろうか?」という気持ちが大切なんです。

新幹線で週刊誌のエロい袋とじを開けるとき、音がしないように封を切りますよね。「袋とじ開けるのがばれると恥ずかしい…」と。こんな自分って、ちょっとエロじゃないですか。

2週間に1回射精しなくたっていい。こういうエロい気持ちと、ドキドキがあればいい。そう思うんですlナどね。

いつも心にエロがあれば、射精しなくても、パンツにちょっとだけガマン汁が浸み出たりするでしょう。それだけでも、じゅうぶん若々しくいられるような気がします。

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