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愛撫は「面で攻め」、ついで「点で仕上げる」のが基本

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ろくに濡れていないのに挿入するのはもってのほか

名古屋市立大学名誉教授の渡仲三先生が性科学の研究を開始したのは、1983年のことでした。以来30年以上、86歳の現在に至るまで、性科学の謎を追求してきました。いわば渡先生は、日本最高齢のセックスドクター(性研究者)といってよいでしょう。

渡先生の性研究の出発点となったのは、愛液の研究でした。実は、「愛液とは何か」という問題は、渡先生が研究を手がけるまで、きちんと究明されていなかったのです。

その当時、支持の多かったのが、愛液=バルトリン氏腺説でした。女性が興奮したとき、膣にあるバルトリン氏腺から液が分泌されます。これが、愛液の正体として有力視されていました。しかし、研究の結果、愛液とは、腹壁の粘膜下にある毛細血管から漏れる血液の液体成分、つまり、血漿(けっしょう)であることを渡先生たちは突き止めたのです。

愛液の働きもわかってきました。愛液はまず、ペニスを受け入れやすくするための潤滑油として働きます。同時に、精子を受け入れやすい態勢にするのにもかかわっています。

愛液がたっぷりあふれてこそ、男性も女性も充実したセックスを楽しめるのです。女性器がろくに濡れていないのに、無理やり挿入するのは、もってのほかです。

 

まず初めに髪を愛撫すべし!

そこで、ここでは愛液をたっぷり出させるための、前戯での愛撫法についてお話しします。

愛撫というと、指や舌を使った技巧と思っているかたも多いでしょう。しかし、愛撫の初期段階では、むしろ指や舌を使うべきではありません。

第一段階として最も有効なのが、髪への愛撫です。毛髪それじたいに神経はありませんが、毛根の下には、網の目状に神軽の末端がきています。髪にふれられると、毛根の下の感覚受容器が刺激され、その刺激が脳に送られることで、性的興奮が生じるのです。

抱き寄せて、ほおやくちびるにキスをしながら、髪にそっとふれてみましょう。髪にふれて、相応の反応が返ってきたら、痛くならない程度の強さで髪をつかんだり、軽く引っ張ったりしてください。また、後ろ毛をかき上げながら、耳の後ろからうなじにかけてなでつけるのも、女性の性感を高めてくれます。

髪を愛撫しながら、耳に息を吹きかけたり、耳もとで甘い愛の言葉をささやきましょう。耳じたいにも感覚受容器は分布していますが、あまり密度は高くありません。しかし、息という刺激に、女性は敏感に反応します。だからこそ、息や言葉が重要なのです。

「面で攻め」「点で仕上げる」

加えて、重点的に愛撫してほしいのが、お尻です。

お尻を愛撫する際、指先を背中からなでおろし、背骨の上を徐々に下へ下へとなでてください。すると、ある地点で、女性がビクッと体を震わせるポイントがあります。

そこは、ちょうどお尻の割れ目が始まる尾骨の上あたりです。そこに仙骨と呼ばれる板状の骨があります。女性はここを刺激されると、思わず腰くだけになるほどの快感に襲われるのです。

仙骨は、骨盤に入っていく陰部神経の出発点です。ここを、できるだけソフトに刺激します。お尻の割れ目に指を這わせ、ときどき仙骨を震わせるように愛撫してみましょう。

また、お尻の肉をわしづかみにしたり、肛門を軽くつついたりするのもよいでしょう。これと同時に、キスや耳、髪への刺激を替っと、たいていの女性が男性にしがみついてくるものです。

前戯では、乳房への刺激が重要であることはいうまでもありません。男性はいきなり力まかせに乳房をもんだり、わしづかみにしたりして、女性を痛がらせることがよくあります。しかし、これでは、女性の心も体も一気に冷めてしまいます。

乳房はまず、「面で攻め」、ついで「点で仕上げる」のが基本です。面で攻める場合、手のひらで乳房全体を包み込むようにして、ゆっくり大きくもんでいきます。さらに、爪先や指先を使って、乳房のすそ野から乳首へと円を措くように近づけていきます。

腰くだけになるほどの快感が襲う!

このとき、あくまでも乳首にはふれないことが肝心です。そうすることで、女性は「いつ乳首に指が到達するのか」という期待感で身をよじり始めます。そんな期待を裏切りつつ、面で攻め続けると、女性はじらされて、徐々に濡れてくるでしょう。

じれてきたところで、点で仕上げをするのです。乳首を指でつまんだり、軽く歯を立ててかんだりします。ただし、このとき、力を入れすぎるのは禁物です。興奮してピンと立った乳首は、とても敏感になっているからです。

口の中に乳首を含んだ場合は、唾液でじゅうぶんに濡らしたうえで、丸めた舌先でトントンと軽くたたいたり、舌先であめ玉をころがすようにしたりするといいでしょう。

このように、まず面で攻め、じらしたうえで、点で仕上げるのは、女性器への愛撫にも応用がききます。いきなりクリトリスを刺激するよりも、まず女性器を面で攻める。これをぜひ試してみましょう。

じらされた女性が待ち切れずに、愛撫してほしい部分をあなたの指や舌に押しっけてくるようなら、あなたの愛撫がうまくいっている証拠と考えてください。

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