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自分で注射できる海綿体注射療法はバイアグラ以上?

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バイアグラ難民を救う海綿体注射療法

男性にとって、精力増強は古今東西を問わず共通の願いなだけに、ED(勃起障害)との闘いも長くて深いものです。

そんな悩める男性たちの前に登場したのが、画期的なED治療薬のバイアグラです。

バイアグラは、服用後に性的刺激さえあれば勃起ができ、射精後は自然に萎えるという無理のないメカニズムを有する点が大きな特長です。したがって、ED治療のファーストチョイス(第一選択)にバイアグラをあげることは、現時点では最適といえるでしょう。

しかし、バイアグラにも次にあげるような弱点はあります。

・治療のシステムがめんどう

・人によって効果(硬直度、持続力など)にばらつきがあり、満足を得られないケースも少なくない

・狭心症(心臓の筋肉に血液が不足して胸の痛みや圧迫感が起こる病気)など心臓血管系の病気を持つ人や、その薬を服用している人には使えない

・持病に糖尿病、肝臓病、高血圧症などの生活習慣痛がある人はさけたほうがよい。つまり、高齢になるほど使いにくくなる

・前立腺などの骨盤内手術後の患者さんや、性的刺激に鈍くなったお年寄りにはほと
んど効果がない

・人によっては、頭痛や吐きけなどの不快な副作用が起こる

以上のように、バイアグラも決して万能薬ではなく、この夢の薬を使えない人や、使っても効果の出ない人、どうしてもなじめない人が少なからず存在するのです。

効果のある人には画期的な薬だけに、これらの人々は「自分だけがなぜ」と、バイアグラが登場する以前よりも、つらく歯がゆい思いをしているのではないでしょうか。このような人を、「バイアグラ難民」と呼んでいます。

そんなバイアグラ難民たちを救う確実な方法として、私が専門に取り組んでいるのが「海綿体注射療法」です。

海綿体に直接注射する方法

海綿体注射療法は、いくつかの薬剤(主に血管拡張剤)を、ペニスのつけ根から1cm付近の海綿体に直接注射する方法です。これは、注入された薬剤が陰茎海綿体の動脈を拡張して血液を流れ込ませ、ペニスを勃起させるというものです。しくみとしては簡単ですが、そのさいの薬剤の選択・配合にむずかしさがあります。

海綿体注射法は、1980年代初頭にフランスで開始されました。確実に、しかも硬く勃起させるという点では画期的な効果がありましたが、その半面、大きな問題もありました。

それは、射精したあとも4時間以上勃起状態が続く「持続性勃起」を引き起こす危険性があったのです。持続性勃起の状態になると、かなりの痛みを伴います。加えて、当時の薬剤は注射時にもかなり痛みがあったため、海綿体注射法に踏み切れない患者さんが多数いました。

これらの問題を引き起こす最大の原因は、使用する薬剤にありました。勃起力を高めるためには、血管拡張力の強い薬剤が必要になりますが、それだけ持続性勃起を引き起こす危険性も高まることにもなります。また、薬剤のpH(水素イオン濃度)が高すぎたり低すぎたりしても、強烈な痛みを感じます。

海綿体注射法が始まった当初は、パパベリンという薬剤が単独で使われていましたが、こうした弊害が現れることがしばしばでした。そこで、これ以後はさまざまなタイプの血管拡張剤をまぜ合わせることで、「いかに注射時の痛みや持続性勃起を防ぐか」という点に研究の力がそそがれるようになりました。

ピンポイントで海綿体のみに作用

有楽町タザキクリニックの田崎功先生の開発した海綿体注射法は、こうした数々の研究を参考に、田崎先生自身がさらに個々の薬剤の血管拡張度やpH、代謝や排泄の動向などを考慮し、独自の工夫を加えて開発したものです。これを第一回国際ED会議(1999年・パリ)で発表したところ、高い評価を得ることができました。

田崎先生の開発した海綿体注射法の特徴は、それぞれ特徴の異なる数種の血管拡張剤を、患者さん一人ひとりの症状に合わせて調合する点にあります。また、従来のものより少量の注入薬で100%の効果が得られ、しかも注射時の痛みや持続性勃起の心配もありません。

そのためには、事前の問診やテスト、それらに基づいた各薬剤の微妙なさじ加減が大きなポイントになります。

前述のような条件や制約があるバイアグラに対し、海綿体注射法は勃起のメカニズムとはいっさい関係なく、ピンポイントでペニスの海綿体にのみ作用させられるというアドバンテージ (有利性) があります。しかも、簡便な注射器による自己注射法で、好きなときにどこででも勃起させることができるのです。

バイアグラをはじめ、ほかのED治療法で効果が得られなかったり、治療を受けられなかったりした人は、ぜひ一度、海綿体注射療法を試すことをおすすめします。なお、海綿体注射療法はED専門外来や泌尿器科で受けられます。

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