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新しいタイプの抗うつ剤として開発された薬に、早漏の改善効果もあると注目

公開日: : 性力アップのために

takasaki226

恥ずかしくてなかなか実践できない

早漏を一般的に定義することはむずかしい問題です。相模原市やじま泌尿器科クリニック院長の矢島通孝先生は「オルガスムス(性的絶頂感)反射に対する適切な随意的コントロールができないため、早期に射精してしまう状態」と考えています。

どんなに早い射精でも、パートナーも自分も互いに満足できれば問題はありません。しかし、男性にとって持続力がないということは、とても気になるものでしょう。

早漏の主な治療法には、セマンズ法とスクイーズ法があります。

これらは射精寸前で刺激を中止することをくり返したり、射精寸前で女性にペニスを圧迫してもらったりするという方法です。これらの方法を用いれば、比較的短時間のうちに射精をコントロールできるようになります。

ただし、これらの方法にはパートナーの存在が欠かせません。さらに、早漏を改善したいという思いと、ペニスを女性が圧迫するなどの行為に対する、パートナーの理解と協力が不可欠になります。

満足できる性交のために、互いに早漏を改善したいと思っていても、恥ずかしいなどの理由でなかなか実践できないというのが、現実なのではないでしょうか。

しかし最近では、新しいタイプの抗うつ剤として開発されたSSRIに、早漏の改善効果もあると注目されています。

 

射精を阻害する働きを逆利用

SSRIは、まったくないというわけではありませんが、ほかの抗うつ剤に比べて副作用が軽いという特長があります。その副作用のなかに射精障害があり、これを逆手にとって早漏治療に転用されるようになったのです。

脳から分泌される神経伝達物質の一つに、セロトニンというものがあります。セロトニンの分泌量が少ないと、うつ状態が引き起こされると考えられています。同時に、セロトニンには性行動を阻害する作用もあります。

SSRIは「選択的セロトニン再取り込み阻害剤」といわれ、セロトニンの分泌量を結果的にふやす働きがあります。すなわち、セロトニンの量がふえて射精が抑えられることで、早漏が改善するわけです。

日本では何種類かのSSRIが認可されていますが、矢島先生は「パキシル」(商品名)に注目しています。というのも、パキシルが早漏に対して高い治療効果を示すことが、ある臨床研究で確認されているからです。

その臨床研究では、早漏を訴える23歳から53歳までの男性43人に、昼間に毎日1回、4週間にわたってパキシルを20ミリグラムずつ飲んでもらいました。

その結果、治療前の射精にいたるまでの時間が約1~2分だったものが、約5~12分に延長し、被験者全員にわたって服用後の早漏状況が改善したことが判明したのです。

20ミリグラムを性交の4~5時間前に飲む

矢島先生のクリニックでも、数年前から、早漏の患者さんにパキシルを処方しており、非常に高い効果を得ています。

大学生のKさんは、挿入前に射精してしまうという重大な悩みを抱えていました。

初めは局所麻酔剤が入ったゼリーや生薬(漢方薬の原材料)のクリームをペニスにぬってもらったり、心理療法を行ったりしましたが、改善の度合いはあまりはかばかしくありませんでした。そこで、パキシルを飲んでもらったところ、ようやく膣内で射精できるようになりました。

また、離婚歴のある50代管理職のTさんには再婚話がありましたが、「早漏に加えて勃起力も弱くなってしまった。このままでは再婚できない」と訴えてきました。

そこで、矢島先生はパキシルと勃起不全治療薬のバイアグラを処方したところ、自信を回復し、再婚に前向きになりました。

矢島先生がクリニックの患者さんにパキシルを処方する場合は、最初は1回あたり20ミリグラムを3~4日連続して昼間に飲んでもらいます。そして、体が薬に慣れてきたら、性交の4~5時間前に20ミリグラムを飲むようにしてもらっています。

現時点では、パキシルは早漏の治療薬としてはまだあまり使用されていません。また、健康保険も適用されていません。しかし、実際の効果は、早漏の人にとって、まさにバイアグラ的な薬といえるでしょう。

いずれにしても、早漏の悩みは一人で抱え込まず、泌尿器科などの専門医に相談されることをおすすめします。

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